2024年01月26日 13:06
「旅路の果てに」
「旅路の果てに」するりするりと音も立てず何かが身体から落ちていく終わることなく一枚一枚ふんわり剥がされていく感覚まるで天女の羽衣のよう身軽さに自由さを感じつつ不安が頭を掠めていくこのまま、空を飛んでいけるだろうか夕暮れに、温かいねぐらに戻れるだろうか北...
陶芸他、詩作、写真、旅など、不器用ながら前に進む
ちょっとおかしなまめさんの日常の記録
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2024年01月26日 13:06
「旅路の果てに」するりするりと音も立てず何かが身体から落ちていく終わることなく一枚一枚ふんわり剥がされていく感覚まるで天女の羽衣のよう身軽さに自由さを感じつつ不安が頭を掠めていくこのまま、空を飛んでいけるだろうか夕暮れに、温かいねぐらに戻れるだろうか北...
2023年01月31日 09:36
「舞い落ちる欠片」淡色の花びらがはらはらと風に舞い散るように秋色の木の葉がくるくる踊りながら地面を埋めるようにふわふわの雪片がそろそろと肩に降り積むようにセピア色の小さな画像が、視界に入っては消えていく時折訪れる不思議な世界誰にも見えない、記憶の欠片が...
2022年02月03日 12:06
1年に1、2篇書くだけの詩も10年ほど経ってみれば20篇ほどになりました。拙い詩であっても、その時々の心の中からほとばしった言葉の連なり。ふと形にしたくなり、これはと思える詩をチョイス、自費出版に到りました。原稿作り、レイアウト、装丁など一から自分で行い、...
2022年01月26日 17:09
「邪鬼のよばなし」ガタンと重い音が耳に届く少しの間を置きコトリとかすかな金属の響きその音を合図に、僅かに射し込んでいた光の筋がすっと消えていく毎日繰り返される外の世界と遮断される瞬間ああ、やっとこの時間待ち兼ねたかのように四方からふーっとため息の連鎖や...
2021年01月30日 20:15
「つなぐ涙」外の喧騒が掻き消されたかのように静まり返った小さな部屋見えない緊張の糸で息が詰まるひとりの男の背中が見えるその前には小さな面をつけ、小猿の衣装をまとった幼子男は弱々しく震える肩を抱き何も語らず一筋の涙を落とす不思議そうに見上げる小さな姿これ...
2020年02月04日 06:54
「透明人間になった日」たった7年…それしか生きていない女の子どこか老成しているように見えたふと気づく黒板の前で話す先生の声が消え、周りの同級生の気配も消えているどういうわけだろう朧な空気に優しく包まれる心地よさ微かに揺れるカーテンが目の端に映る窓の外を...
2019年12月07日 19:34
「終着駅」太陽がうっかりうたた寝の昼下がりたった一両だけのちっぽけな列車がギシギシ音を発てて動きを止めるどうあってもそこから先には進めない体を滑り込ませるレールがないのだ太陽も横目を開けて立ち往生の黒いボディをチラ見する毎回往生際が悪い奴だなお前は来た...
2019年01月23日 19:14
「旅のはじまり」けだるい夏の名残の空気にひそかに混じる秋の気配カタカタカタカタと軋みながらゆっくり回る3つの羽根ゆるくて優しい風が頬をなでるそんな風を乗客に送りながらマッチ箱のように小さな一両だけの車両はくすんだ色の車体を前に進めていく運ぶのは夏休み気...
2018年01月21日 22:30
「ジグザグ ジグザグ」ふらふらとゆらゆらと真っ白な頭と空っぽな心と真っ直ぐ流れる赤い水と浮遊する肉の塊とそれだけを感じて手を伸ばす足を踏み出すジグザグ ジグザグきゅんきゅんとぐりぐりと飛び込んできた色で頭を染める突き刺さった棘で心を撹拌する燃えさかる熱...
2017年10月20日 21:21
「またね」見えないはずの空気の中かすかに春の姿を感じるある日の夕方忽然と目の前に現れたあなたその姿は大きく真っ赤に燃えていたやがて西の空を紅色に染めぐんぐん地平線に落ちていくこれまで見たことのない美しい姿に時が止まるあなたは海辺や山のような自然溢れる場...